「布を染める」 ~江戸時代から続く藍染工房で天然藍を使った藍染め体験~

釜の中で発酵する天然の藍を使った、本物の藍染めを中野上町で体験できます。

野口染物店は、江戸時代末期に京橋で開業し、八王子へ拠点を移して90年以上になる藍染め工房。創業から200年以上、手法と原料を変えず、藍で型染めをしています。

行っているのは、布に型紙で糊付けをし、糊がついた部分だけ藍がつかないように染め上げる型染め。生地の表と裏両方に同じ柄が数ミリの狂いもなくぴったりと重なるよう、糊付けしていきます。こんなにも細かい柄の型紙を、長い反物の表裏に狂いなく置き、ムラなく糊付けづけができる技術は、なかなかお目にかかれません。

糊は創業当時から変わらない、もち米とぬかを混ぜ合わせたものを使用しています。柄の細かさや生地の素材によって、糊の配合を変えているそう。染めに使用する藍は、徳島県産の天然藍。届いた藍を釜の中に入れ、発酵させながら染色に使用します。天然の藍は生き物なので管理が難しいですが、深みのある透き通った発色と、臭みがないのが特徴です。藍が入っている釜は、京橋に工場を構えていた頃から使用しているので、なんと100年以上現役!

布の表裏に細かい柄を施せる他には真似できない技術と、昔から変わらず使い続ける素材があるからこそ引き出せる、美しい藍色の反物は圧巻です。

7月13日(土)のワークショップでは、ご自身で染めたい白いシャツやハンカチを持参し、藍染めをすることができます。お好みの濃さに合わせ、藍に漬ける回数も変えることができますよ。染める瞬間から染まった後まで、天然染料ならではの化学反応をお楽しみください。
※当日は汚れてもいい格好でお越しください

日時:7月13日(土)11:00〜
参加費:見学無料
体験費:染める素材ごとに要相談
※参考価格 半袖Tシャツ2,500円〜
所要時間:染めた後、洗い、乾燥を行います。午前中に染め、午後に取りに行きます。
場所:野口染物店(東京都八王子市中野上町4-20-11)
ご予約・お問い合わせ:お名前、申込み人数を明記の上、つくるのいえのコンタクトフォームよりお申込みください。http://1920041.com/contact/

Text:森口理緒
Photo:山口明宏